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出雲市民病院群臨床研修プログラム
2010年度より臨床研修制度が改定されます。しかしながら、当院の研修の基本的なコンセプトは変わるものではなく、これまでのプログラム同様、選択必修となった診療科も麻酔科以外すべてローテートするプログラムとなっています。
1.プログラムの特色
- 地域病院基盤型研修プログラムとして、地域の医療・保険ニーズにこたえる質の高いジェネラリストの養成を目指します。総合内科研修では、臓器別ではない多彩な疾患に対応できる知識・技術の習得、さらに医学的ケアのみでなく、患者の家庭・社会的背景にもとづく様々な問題への対応能力を養います。また、救急、急性期から慢性期まで幅広い医療をおこなう公立雲南総合病院、訪問看護やデイケアをあわせ持つ海星病院、そしてコミュニティにより近く、プライマリ・ケアを学ぶ格好のフィールドとなっている大曲診療所など、多面的な研修場面を提供します。
- 初期研修では、厚生労働省が示している到達目標とは別に、以下の4つのアウトカムを設定しています。
-
- Capability(自ら学び成長する能力)
- プロフェッショナリズム
- 患者中心の医療技法
- 家族志向型ケア
2.研修のアウトカム
3.研修期間
2年間
4.研修病院・研修施設
| 基幹型研修病院 | 出雲市民病院 |
|---|---|
| 協力型研修病院 | 公立雲南総合病院、海星病院、斐川生協病院 |
| 研修協力施設 | 大曲診療所、出雲市民リハビリテーション病院 |
5.研修システム
- 研修アウトカムを達成するために、以下の10のシステムを取り入れています。
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- 主治医制
- 朝回診
- ランチョン・カンファレンス
- 振り返り
- ポートフォリオ
- 研修委員会
- 研修医からのフィードバック
- ピアレビュー
- メンタリング
- 柔軟性
6.研修スケジュール
- 2010年度 出雲市民病院群研修スケジュール
| 2010年 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| A・B | 内科 | 救急 | 外科 | |||||||||
| 出雲市民病院 | 雲南総合病院 | |||||||||||
| 2011年 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| A | 小児科 | 産婦人科 | 精神科 | 地域医療 | ※選択 | |||||||
| 公立雲南総合病院 | 海星病院 | 大曲/斐川 | 出雲市民病院/協力病院・施設 | |||||||||
| B | 産婦人科 | 小児科 | 地域医療 | 精神科 | ※選択 | |||||||
| 公立雲総合南病院 | 大曲/斐川 | 海星病院 | 出雲市民病院/協力病院・施設 | |||||||||
※選択
【科目】出雲市民病院:内科(透析含む)、整形外科、麻酔科
公立雲南総合病院:外科、救急、小児科、産婦人科、麻酔科
海星病院:精神科
出雲市民リハビリテーション病院:リハビリテーション科
大曲診療所:地域医療
斐川生協病院:地域医療
7.必修科目
- 必修科
| 内科 | 臓器別ではない急性期・亜急性期・慢性期にわたる多彩な疾患・健康問題に対応できる知識・技術を習得することを目標とする。家庭医療を実践的に学び、一般的な医学的ケアのみでなく、患者の家庭・社会的背景にもとづく様々な問題への対応能力を養う。 | |
|---|---|---|
| 救急 | 一定期間は、救急外来・集中治療室を中心に救急医療を経験する。また、各科の研修中に救急外来を中心に研修を継続する。一次救命処置(BLS)や二次救命処置(ACLS)に習熟する。呼吸、循環、代謝、消化器、中枢神経疾患などの急性疾患の診療に必要な知識と技術を習得する。外傷、骨折、熱傷など外科的救急 疾患の初期診療を研修する。 | |
| 地域医療 | 大曲診療所 | 非選択的な外来診療、在宅診療、地域保健活動の研修を行う。地域・患者の生活により近い中でプライマリ・ケアの実際を学ぶ。 |
| 斐川生協病院 | 農村部小規模病院で入院・外来診療を経験する。特に往診活動を積極的に行い、在宅診療について理解を深める。 | |
| 外科 | 一般外科だけではなく、胸部、肝胆膵、血管、内視鏡外科など比較的専門性の高い領域が経験できる。また、外傷では整形外科や脳外科など他の外科系診療科との連携も行っているので、非常に幅広い領域の外科研修を受けることが可能である。定員が少ないのですべての症例に関与でき、マンツーマンの指導が可能なところも魅力である。 | |
| 小児科 | 小児科の診療でよくみられる症状や疾患に関して、一次救急で対応できる基本的な知識や手技(採血、静脈確保など)を習得する。予防接種や健診に関しての知識も同 時に習得することをめざす。 | |
| 産婦人科 | 妊娠、分娩、周産期管理、産科緊急手術の経験、婦人科の検査、診断、治療について基本的な知識と技術を習得する。命をどのように考えるか、生殖可能年齢の女性のケアや更年期以後の女性のケアについても学ぶ。 | |
| 精神科 | プライマリ・ケアに必要な精神科診療能力を身につけ、患者の精神科的問題の解決アプローチについて学ぶ。高齢者の痴呆・精神障害、統合失調症、うつ病や自殺企図など精神科救急やアルコール依存症などの治療について学ぶ。また、デイケアなどの社会復帰や地域支援体制を理解し、精神保健、精神障害福祉に関する法律なども学び理解する。 | |
選択科
| 整形外科 | 整形外科の特殊性、考え方についての理解を深める。整形外科的診察や計測方法の基礎を知る。骨の単純X線写真の読影力を養い、腰椎、頚椎、関節疾患などを理解する。骨折、脱臼、外傷などに対する初期治療を習得する。関節穿刺や注射などの技術を習得する。 |
|---|---|
| 透析 | 慢性腎不全の保存的治療について理解を深める。保存期より透析導入への移行をスムースに行えるよう、患者の精神的問題を十分把握し、アプローチできるようになる。また、導入期での様々な合併症にも対応でき、慢性期での合併症にも理解を深める。 |
8.研修評価
【形成的評価】
- ポートフォリオ
-
ポートフォリオを活用したプロジェクト学習では、研修医は自分で設定した「目標」と「成果」を照らし合わせ、自己評価するというプロセスを繰り返してゴールを目指します。研修の節目にはポートフォリオ発表会を開催、研修の成果を共有します。
- 振り返り
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週一回の研修医同士の振り返りでは、セルフアセスメント用紙((1)教育目標のうち達成できたもの、(2)改善すべきと考えること、(3)今の気持ち、感情、(4)今後学びたい内容、願望)をもとに自己評価し、フィードバックします。
また、指導医、シニアレジデントらによる日常的な振り返りでのフィードバックもおこなわれ、適宜SEA(Significant Event Analysis)などの教育ツールも用います。 - 研修管理委員会
-
月一回の研修委員会でも、研修医のポートフォリオやセルフアセスメント用紙をもとに振り返りをします。研修委員会には看護師など研修に関わる他職種も参加し、それぞれの立場から多面的な評価をおこないます。
【総括的評価】
各科研修終了時、研修管理委員会は、研修目標の到達度に対する評価をおこないます。履修不十分と判断された時は、当該科目を再度研修します。
全研修終了時、研修管理委員会は、厚生労働省の示している臨床研修の到達目標ならびに研修医の自己目標に対する総括的評価をおこないます。目標に到達していると判断された場合、病院長は研修医に臨床研修修了書を授与します。
9.研修終了後の進路
初期研修修了後は家庭医療後期研修プログラムへの移行も可能です。さらに、家庭医療をベースとした在宅医療フェローシップなどの各コースを設定、家庭医としてのキャリアアップをサポートします。
